【組織開発】(2-2) 計画_歪みのイシューは何か?(課題の調査と分析)

はじめに

社長はこう言いました。「うちの会社は仲の良さが売りです」

社員はこう言いました。「上司や同僚との人間関係にもう耐えられません」

取引先がこう言いました。「おたく大丈夫ですか?」

歪みのイシュー

これからやる作業は、

ハイレベル(概算レベル)な課題をイシュー(真の課題)として仮説化することです。

※個人的にYahoo安宅さんが提唱する「イシュー」という言葉が好きなので引用させていただきます。

何がイシューかを考え、またその仮説化が正しいことを証明する、

もし正しくないのであれば、何が本当の課題(真の課題/課題の本質)なのか

再度探し、見つけることを計画段階の目玉として実行します。

ハイレベルな課題=社員意識の低下

組織の課題はさまざまですが、

私の人事交流の中で、もっとも議題としてあげる課題(組織開発をすることになる源泉)は、

往々にして「社員意識の低下」である会社が圧倒的多数です。

現職の人事系コンサルタント数名への調査の結果、

コンサルティング依頼の7割が「社員意識の低下」と判明しました。

これは経営幹部や人事部からの依頼であり、ここから本質を捉え直す必要があります。

ということでまずはイシューを「組織力低下の要因は社員の意識低下?」という仮説のもと考えてみます。

「社員意識の低下」の理由は大きく3つ

「社員意識の低下」というのは、

ブレイクダウンすると、

やる気がない、元気がない、主体性が低いなど上げればキリがありませんが、

いずれにせよ、それをもたらず原因は、実は3つしかありません。

①仕事満足度

まずは現在の仕事に満足出来ているか否か?

業務面・関わっていく人の質・将来的にキャリアに有効か?

社員それぞれには様々な視点があります。

さらに、評価が適正か、金銭的な面での不平不満もあります。

まさに十人十色。

こういった仕事満足度は、生産性の低下だけではなく、離職・休職にも影響します。

満足度の推移を見ることで、業務状況やその問題点も見えてきます。

②人間関係

職場の人間関係は、労働生産性に大きく影響します。

組織が大きくなればなるほど上司と部下、同僚だけでなく、

縦割り組織・協力意識の欠如・セクショナリズムなどの複雑な課題が多数存在。

業績が大きく悪化する前に、人間関係のどこに課題が在るかを特定しましょう。

③健康

意外と盲点となる点ですが、本人が自覚がない場合もあり、

早期発見が出来ないこともあります。

離職率・残業時間推移・休職者の数などをKPI管理し、異常を常に見ておく必要があります。

もっとも手軽な予防としては、

精神的・身体的諸問題がいち早く表出することの多い“睡眠“の質を聞くことで、

健康不振の早期発見を可能にします。

アセスメントを使っての調査

ではこれら①②③をどうリサーチしていくかです。

社員全員と面談し、さきほどの①②③を聞き出すことがもっとも効果的です。

ただこれは人事メンバーが多い、または社員数が少ない、どちらかでなければ達成しません。

面談で課題を洗いだすのは正攻法でありますが、さすがに非生産的です。

そこで、いわゆる全社員へのアセスメント(組織サーベイ・従業員サーベイなど)を

実施することで、状況をマクロに調査します。

※オススメアセスメントツール

・モチベーションクラウド(リンクアンドモチベーション)

・GEPPO(HRテクノロジー)

アセスメントを販売する業者は多数ありますが、一長一短。

調査能力には優れているアセスメントも目的がなければ無用の長物。

「何のためにアセスメントするのか?」に徹底的にこだわったツールは少ないように思います。

そこでお勧めが上記2プロダクト。リンクアンドモチベーションさんとサイバーエージェントさん。

ただなんとなく、情報が丸裸で、眺めているといろいろとなんとなく何かがわかるのだけれど、

それで?みたいなことが多いのではないでしょうか。

また、調査~分析まで時間を果てしなく費やしたり、

結果、何も見えてこなかったりと、サーベイにはよくある落とし穴です。

分析とは、仮説を証明する作業

データを眺めて、何がでるかな?ではなく、仮説を実証するためにデータを出します

分析のコツは、比較×構成×変化です。

比較=A VS B

構成=Aの内訳

変化=Aの経年

こうして、調査と分析を通じて、仮説を実証または真の課題を発掘していきます。

上級者であればさらにこれらを掛け算することも可能です。

この作業には慣れが必要ですが、決して難しい作業ではございません。

 

結論、イシューは何なのか?

真の課題(イシュー)の発見は分析する担当者・コンサルタントによって結果が変わっていきます。

ここからは私個人の見解としてお聞きください。

さきほど社員の意識低下という仮説のイシューについて、

「①仕事の満足度」「②人間関係」「③健康」が起因すると言いましたが、

仲間分けをすると、①②と③で分かれます。

①②は外的要因からくるもの

①②の外的要因は、「自分」の問題というよりは、

「外部環境」と「自分」との関係性のミスマッチが引き起こすものでアンコントロールです。

だからこそ、「自分」へのストレスが③として生じます。

ゆえに、因果関係(論理式)としては、①or② / ①&② →③ です。

よってこの場合の課題の本質の可能性は3パターンです。

① or ② or ①&② 

こうやって数式にしていくと、論理的な構造が明確になり、

解決までの複雑なプロセスをシンプルに思考することができます。

ということで、

【組織開発】(1-1) 立上げ_組織開発とは具体的に何か?

で記載した内容と合わせると、

課題① or ② or ①&②  =「S+V」(誰がどうした)

課題解決は、not ① or not ② or not ①&② =「S+does not +V」(誰がどうしなかった)

という方程式さえわかれば、あとはそれを解決すれば良いということになります。

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